電子書籍 VS 紙の本、生き残るのはどっち?年末の大掃除でたどり着いた結論【斉藤啓】
どーしたって装丁GUY 第7回
行ったり来たり、方向性ガン無視の、シリーズ「どーしたって装丁GUY」。駆け出しデザイナー時代を振り返ってきたこれまでとは一転、第7回では本の未来について考えてみた。電子書籍市場は出版不況にあっても伸びているが、それでも生き残るのは電子より紙の本?年末の大掃除でハタと”電子の致命的な欠点”に気づいてしまったのでした。

■あらためて、装丁家とはなんぞや
2025年にはじまったこのコラム【どーしたって装丁GUY】。興の乗るまま気のむくまま書き進めてるうちに、あっとゆう間にもう年末。そこでハタと気づきました。
装丁GUY、つまりは『装丁家』とゆうぼくの職業について、これまでなにひとつ触れてなかったじゃーん、と。
ちょうど身近に物知りな友達がいるので、いったい『装丁家』とはなんぞや?と質問してみると、
『装丁家』とは本の顔である表紙カバーや帯、本文レイアウトなど、本の「外観」全体をデザインする専門家で、「ブックデザイナー」とも呼ばれます。読者の目を引く魅力的なデザインで本の売れ行きを左右する重要な仕事であり、作者の意図や内容を理解し、紙の種類や文字(タイポグラフィ)まで含めて本全体の魅力を最大限に引き出す役割を担います 。
と、澱みなく答えてくれました。この友達は、基本的に何ひとつやったこともないくせに知ったかぶりをカマしてくるアレな奴(Google AIって名前です)なんですが、この説明に関してはおおむね間違いなし。そう、つまり『装丁家』とは、本を設計&デザインするプロのこと。
これまでのコラムに記したとおり、若きぼくはひょんなきっかけから広告デザイナーとしてキャリアをスタートし、そこそこハードめの紆余曲折を経て、現在、ぼくは装丁家を主業にしているとゆうわけ。
広告デザインと装丁デザインは、どちらもグラフィックデザインという広いカテゴリー内の1ジャンルでありながら、仕事の流れも、必要な知識やスキルも、予算規模も(ギャラもね)、業界のノリも、実はけっこう違う。
まー、かっけえデザインと、だっさいデザインの2種類しか無い。ってのはどのデザインにおいても同じですけどね。
